美容やライフスタイルだけでなく、健康に対する意識には男女で違いがみられることがあります。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)の報告では、医療機関の受診行動において、男性は受診を先延ばしにしやすい一方、女性は日頃から定期健診を受ける傾向が強いとされています。
こうした傾向は歯科領域でもみられるようです。Journal of Periodontology(2011年4月号) の研究では、女性は一年に平均2回の歯科検診を受け、必要な治療についても早めに対応する傾向が示されていました。

■ 実際の口腔内状態にも"良好な傾向"がみられたという報告
研究では、若年者800名以上を対象にアンケートと口腔内診査が行われました。その結果、女性では次のような良好な指標が多くみられたと報告されています。
- プラーク(歯垢)の付着量が少ない
- 歯石の沈着が少ない
- 歯肉の出血が少ない(炎症の指標)
つまり女性は、知識や意識だけでなく、日々のケアや歯科受診行動においても積極的である傾向がある と研究では述べられています。
ただし、口腔内の状態には個人差が大きいため、「男女どちらが優れている」という話ではなく、あくまで研究に基づく"傾向"として取り扱う必要があります。
■ 歯周病は全身の健康とも関連するとされる疾患
歯周病は、歯肉や歯を支える組織に慢性的な炎症を起こす疾患です。 進行すると歯を失う原因になり得るほか、以下の全身疾患との関連が研究により指摘されています。
- 糖尿病
- 心血管疾患
- 慢性関節リウマチ
American Academy of Periodontology(AAP)元会長 Donald S. Clem 先生は次のように述べています。
「歯周の健康は全身の健康にも影響すると考えられています。歯肉が炎症を起こした状態が続くと、身体全体にも何らかの影響を及ぼす可能性があります。」
この発言は"可能性"として述べられており、因果関係を断定するものではありません。歯周病の状態や全身状況には個人差が大きいため、専門的な診査が必要です。
■ 日々のケア+定期検診が健康維持のポイント
Dr. Clem は、歯周病予防の基本として次の3つを推奨しています。
- 適切なブラッシング
- 歯間清掃(フロスや歯間ブラシ)
- 毎年の包括的な歯周病検査
また、歯周病の診断や治療については、歯周病専門医による精密な診査と管理が有効である可能性がある と述べられています。
参考文献
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