自由が丘の歯医者ブログ

BLOG

歯軋りが引き起こす歯への悪影響2012.09.18

歯軋りは夜間だけではなく日中にも起こっており、異常な機能活動と定義されています。


歯軋りと一口に言っても、音がする場合としない場合があり、歯を食いしばるタイプの歯ぎしりと、歯をこすり合わせるタイプの歯ぎしりとがあります。
歯軋りは、様々なお口の病気に関連し、歯科医の仕事に悪影響を及ぼす場合も少なくありません。
ですから普段から、歯の磨耗、歯の破折、歯周組織および口腔関連筋の疼痛、歯の動揺がある場合には、歯ぎしりの存在を疑い、注意深く治療にあたっています。
不正咬合または咬合の干渉が歯軋りの原因であると言う方もいらっしゃいますが、科学的根拠は確認されておらず、バイトプレーンによる咬合力の回避が有効な手段ではないかと考えております。
bruxism1.jpg
毎週金曜日は、American Board of PeriodontologyのMemberである西堀 雅一 先生の院内勉強会にお邪魔しております。
bruxism2.jpg
2012年9月14日は、さいたま市で開業されている小林成人先生が、歯軋りで咬みあわせが低下した患者さんを治療する上で留意する点を、実際の症例を提示しながら説明してくださいました。
歯軋り癖のある患者さんに見られる口腔内の兆候の見分け方に始まり、治療を進める上での注意、歯軋りに負けない仮歯の作り方、歯ぎしりで咬み合わせが低下した患者さんに対して、咬み合わせを挙上する際の注意点、歯冠長延長術と歯根の強度の関係などなど、我々が遭遇する難症例の解決法を科学的な文献を交えて解り易く説明してくださいました。
また座長である西堀先生からは、難しい治療を進める上で、安定した咬合を得るためのテクニックやインプラントを埋めるタイミング、インプラントを埋める際にミスが生じやすい顎の場所など、誰も教えてくれない重要なポイントを教えてくださいました。
大変勉強になりました!明日からの臨床に役立たせていただきます。