自由が丘の歯医者ブログ

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インプラント周囲炎における再生治療2012.06.21

インプラントが歯科臨床でメジャーになって10年余りの月日が過ぎつつありますが、インプラント治療に関するガイドラインは、日本歯周病学会以外の学会からは出ていません。

そのような状況を考えると、日本は今やインプラント治療後進国となってしまった感があり、それを裏付けるかのごとく、最近インプラントのトラブルが多数報告されはじめています。
中でもインプラント周囲の骨欠損を伴うインプラント周囲炎は、かなりの確率で発生しているそうです。
アメリカでは、インプラント周囲炎の治療は、歯周病専門医が担当することが推奨されておりますので、日本においてもインプラント周囲炎の治療は歯周病専門医にお任せすることをおすすめします。
2012年06月15日はインプラント周囲炎に再生療法を行った臨床経過のレポートを抄読しました。
毎週金曜日は、American Board of PeriodontologyのMemberである西堀 雅一先生の院内勉強会にお邪魔しております。
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38名の患者さんのお口の中、51箇所に存在したインプラント周囲炎に対し外科的再生治療を施し治療後3-7.5年経過を追跡した論文でした。
結果は、平均5.1-5.4mmのプロービング深さが改善し、平均3.0-3.75mmの骨吸収が改善したそうです。
著者らの過去の研究によれば、インプラント周囲炎に罹患したインプラントを除去後に、新たなインプラントを再埋入する治療は予後が悪かったそうです。
今回の追跡調査で得られた良好な予後をふまえると、インプラント周囲炎には、再生療法の方が望ましいとコメントしていました。
とは言え、インプラント周囲炎は、インプラントの種類によっても病態が違いますし、治療方法も変わってきますので、かなり高度な治療です。
インプラントのトラブル治療の第一人者である著者は、アメリカ歯周病学会の認定専門医でもあり、インプラント周囲の再生療法を行うには、歯の再生療法に精通している歯周病専門医の下での治療を推奨していました。
インプラントバブルが崩壊した歯科業界では、とにかくインプラント周囲炎の話題で、もちきりです。
それに伴い、web上でもインプラント周囲炎の治療を謳う歯科が増えていますが、EBDに沿って治療を行っている歯科医院は、ごくわずかみたいです。
自由が丘 田川歯科は、EBMに基づく診断の下、インプラント周囲炎の科学的な治療に対応可能な歯科医院です。
目黒区、世田谷区、大田区、東横線、大井町線、田園都市線沿線にお住まいの方で インプラント周囲炎の治療でお悩みの方は、自由が丘駅から徒歩3分で通いやすい歯周病専門医まで、お気軽にご相談ください。