前歯のように審美性が求められる部位では、本来はブリッジ治療が選択されることも多いのですが、「歯を削りたくない」という理由から、インプラント治療をご希望される患者さんもいらっしゃいます。
しかし、インプラントと天然歯を自然に調和させることは簡単ではありません。歯を失った原因(歯周病・むし歯・破折など)にかかわらず、インプラントを支える骨や歯肉の量が天然歯と異なるため、見た目に差が生じることがあるためです。
骨の状態にボリュームが不足していると、その上にのる歯肉の厚みや形態も不安定になりやすく、結果としてインプラント歯と天然歯のマッチングが難しくなることがあります。
当院では毎週金曜日に、American Board of Periodontology(米国歯周病専門医)のMemberである西堀雅一先生による院内勉強会に参加し、最新の歯周病学・インプラント学の知識を更新しています。
Interdisciplinary Study Club Tokyo 西堀歯科勉強会
2013年9月20日の勉強会では、前歯部インプラントの治療術式と周囲歯肉の関連性を検討した、以下の2つの論文を抄読しました。
Predictors of inter-proximal and midfacial recession following single implant treatment in the anterior maxilla: a multivariate analysis. J Clin Periodontol 2012
Disparity in embrasure fill and papilla height between tooth- and implant-borne fixed restorations in the anterior maxilla: a cross-sectional study. J Clin Periodontol 2013
1本目は、インプラント治療後の歯肉退縮に影響を与える予測因子に関する研究、2本目は前歯部においてインプラント補綴とブリッジ補綴の審美性の違いを評価した研究内容でした。
(論文抄読を担当された 小林なると先生のブログ よりスライドを引用しています。)


今回の論文は、前歯インプラントの審美性に影響する因子を整理した内容で、これから前歯インプラント治療を検討されている方にも理解しやすいと思われます。
勉強会では、論文内容に加えて、審美性を保つための歯の抜き方、骨量に適したインプラントサイズ選択、術前診査の重要性など、実臨床に直結するポイントを再確認しました。
抄読を担当された 小林なると先生 ありがとうございました。

目黒区・世田谷区・大田区、東横線・大井町線・田園都市線沿線で前歯の審美インプラント治療をご検討中の方は、自由が丘駅から徒歩3分の歯周病専門医までお気軽にご相談ください。



