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科学的根拠に基づくペリオフローの評価と当院の治療方針について2014.10.04

歯周治療に使用される機材は年々進歩しており、これに合わせてさまざまな新しい治療法が提案されています。
一般臨床の現場では、メーカーが提示する利点を参考に導入が検討されることもありますが、
歯周病専門医としては科学的根拠に基づいた治療選択が不可欠です。

当院では、新しい技術を導入する際には必ず関連する論文を確認し、効果・安全性・適応条件を慎重に検討したうえで判断しています。

毎週金曜日には、American Board of Periodontology の Member である 西堀雅一先生の院内勉強会に参加し、最新の歯周治療について学んでいます。

■ 今回のテーマ:ペリオフローによる歯周ポケット内清掃

2014年10月3日の勉強会では、ペリオフローを用いた歯周ポケット内清掃に関する2本の論文を抄読し、従来法との比較・安全性について確認しました。

ペリオフロー機器の外観イメージ

■ ペリオフローとは?

ペリオフローは、EMS社のエアーフローシステムの一種で、もともとは歯面清掃機器として広く利用されている技術です。近年では、バイオフィルム除去を目的とした機器としても使用されています。

Guided Biofilm Therapy(GBT)

一般的な保険診療のPMTCとは区別され、自費診療のメニューとして導入している歯科医院もあります。レモン風味のパウダーを混ぜた高圧水流で歯面の汚れを落とすため、使用経験のある方もいらっしゃるかもしれません。

このエアーフロー技術を歯周メインテナンスに応用したものがペリオフローです。

■ 論文から分かった「効果」と「限界」

● 細菌除去効果:従来法と同程度

今回検討した論文の範囲では、ペリオフローの細菌除去効果は、従来の超音波スケーラーなどの方法とおおむね同程度であると報告されていました。

● 歯石除去能力:限定的

一方で、ペリオフローは歯石(特に硬い歯石)の除去能力が限定的とされており、歯周治療の主軸として使用するには慎重な判断が必要とされています。

● 安全性:適応症例の判断が重要

高水圧を使用する治療では、適応を誤った場合に気腫などの合併症が生じることがあるため、 厳密な適応基準が求められます。論文の基準を確認したところ、適応となる患者さんは比較的限られている印象でした。

■ 当院の判断:現時点では導入を見送り

以上の点を踏まえ、当院では費用対効果・安全性・適応範囲を総合的に検討した結果、
現時点ではペリオフローの導入を見送るという判断をしております。

今後も、科学的根拠に基づき、患者さんにとって負担が少なく、安全で有用性の高い治療法のみを慎重に選択していきます。

■ 歯周病でお悩みの方へ

目黒区・世田谷区・大田区、東横線・大井町線・田園都市線沿線で歯周病治療をご検討の方は、
自由が丘駅から徒歩3分の歯周病専門医までお気軽にご相談ください。

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