自由が丘の歯医者ブログ

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ネットユーザーに多い歯の痛み(非歯原性疼痛)2015.05.01

歯の痛みの原因は様々なのですが、このブログをご覧の方々も遭遇するであろう
インターネット(パソコン、スマホ)ヘビーユーザーに多い歯の痛みを今日はブログアップします。
歯の痛みには歯が原因であるものと歯が原因でない非歯原性の痛みがある事は以前このブログにてご紹介しました。
(原因不明の歯の痛み)
この非歯原性の痛みというのは顎関節症の研究の中で明らかにされてきたのですが、東京医科歯科大学・木野孔司先生による顎関節症の原因を探る調査において、顎関節症を持つ患者さんの約半数で共通したお口の習慣が、近年話題になっています。
その習慣とは、不必要に上下の歯を接触させる癖、TCH(Tooth Contacting Habit)が存在したのだそうです。
ヒトがリラックスしている時、口を閉じている状態で上下の歯はどこも接触しません。ところが、食事や会話以外の時間にも、上下の歯がずっと接触している癖(TCH)を持つ人が居たのだそうです。
そのようなヒトを追跡調査したところ、上下の歯が接触し続ける状態が続いているために、
口を閉じる役割をする筋肉の活動状態が続いてしまい、やがては歯や口周囲の筋肉が筋肉痛を起こしてしまったり、顎が関節に押さえつけられてしまい様々な痛みが出現する事が解りました。
しかも仕事を完璧にこなそうとする方にこの癖は多かったようです。
近年のコンピューター社会では、数字を追いかけるあまり、長時間集中状態が続くことが多いでしょう。
そのような環境が咬み癖を誘発する原因になっており、 黙々と集中する時間が継続する事で、自然と奥歯が接触する時間も継続してしまうようです。
ではTCHを持つ方はどのような歯の痛みが出現するのでしょうか?
臨床上良く遭遇するのは、寝ている時の歯ぎしりから目覚めた朝食時や仕事に集中した後の夕食時の噛みはじめに激痛を感じる方が多いようです。
次のような場所に痛みを感じる方はTCHの疑いが大きい方です。
toothache-fromother01.gif
toothache-fromother02.gif
筋・筋膜性歯痛の場合、×のトリガーポイントを押すと赤で示される関連部位に痛みが出ます 
日本歯科医師会ホームページより転載
就寝時の歯ぎしりや仕事中の歯の接触で歯が圧迫→歯を支える歯根膜の血流に障害が生じる→食事の際での血流回復→歯が過敏になり→噛んだだけで痛みを感じる。
このようなプロセスから痛みが生じるそうです。
正座をした後に足がしびれた状態と同じ状態が歯にも起きるらしいです。仕事後に一時的に歯痛を感じる方や口周囲に疲れを感じる方はTCHを疑ってみてください。
このTCHを放置しているとお口の中のトラブルが重症化するため、早めの治療をお薦めします。
(出典:日本歯科医師会監修 お口の病気と治療>非歯原性疼痛 より)
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