自由が丘の歯医者ブログ

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歯医者の伝える力2014.07.20

たまに本屋をのぞいてみると、そこらかしこに「解る!」「伝わる」「やさしい」

などのキャッチコピーが付いた書籍が数多く並んでいます。
情報が錯綜し解りにくい世の中になったためでしょうか?
この手の書籍が飛ぶように売れているようです。
このような本を手にしていつも思うのですが、本当に造詣の深い方と言うのは、人に伝える能力が上手なんですよね。
何かを伝える時には、難しい事でも聞き手が知ってるような例えを使ったり、要点を引き出しながら実に明解に解説してくれます。
劇作家であった故・井上ひさしさんは、
「難しい事をよりやさしく、やさしい事をより深く、深い事をより面白く・・」
とおっしゃっていたそうです。
我々の分野も技術革新の恩恵を受け実に様々な治療法が存在する時代になりました。
どのような症例にはどういった治療が適するのか?
個々の患者さんそしてそれぞれの歯の状況にあった治療選択をして、その治療内容を患者さんに理解してもらわなくてはいけないため、患者さんへの説明はいつも悩んでしまいます。
と言うのも複雑な治療内容とその治療の将来的な予想をしたうえで、患者さんに解りやすい言葉で伝えなくてはならないと思っているからです。
ましてや我々の治療には絶対と言った治療法はなく必ずやメリットとデメリットも存在します。
話は変わりますが、歯医者が乱立する昨今では、法人経営の歯科医院では経営者から売り上げノルマを強いられ、スタッフが一同になってなんでもかんでも患者さんに自費治療を押し付ける傾向があるらしい事を耳にします。
利益率の高い治療に誘導する際の治療説明においてデメリットをぼかして説明するため、患者さんはリスクを知らずに治療契約を結んでしまうとの事。
専門用語も多用された上にそのような事情が絡むとなれば、患者さんの顛末は悲劇な事でしょう。
そのような歯医者は解りやすい話でも難しく語る愚者でしょうし、歯を削る害を加えるとあれば悪徳歯医者です。
そんな歯医者の言葉は患者さんに解りにくいのは当然でしょう。
自分の歯を守るためには、どうぞ患者さんからも治療の疑問を何でも問いかけてみてください。
信用出来る歯医者はきっと貴方に解るように治療法を説明してくれるはずです。