自由が丘の歯医者ブログ

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科学的な歯科治療(part 6)2010.09.24

いかにして、論文を読めば良いのか?

実際に論文を読むために,定式化した問題をキーワードとして、Pubmedを利用し抽出すると、キーワードによっては膨大な量の論文がヒットしてきます。

その際に我々は「どの論文が患者さんの望む治療結果(Outcome)に近似するものなのか?」という答えを導かねばなりません。

そこで論文の真偽を見極める能力が必要となるのです。

一般的に論文には色んな種類があり、また論文の質も格付け(Evidence Level)があります。

Evidence Level はさまざまな出版物によって分類が異なるため、

ここでは、AAP(米国歯周病学会)のAnnals of Periodontologyで採用された分類に準拠します。

Evidence Level 1 :少なくとも1つのランダム化比較試験(RCT)を含む論文

Evidence Level2-1 :良くデザインされた非ランダム化比較試験を含む論文

Evidence Level2-2 :良くデザインされた1つ以上のセンターもしくはリサーチグループによるコホート研究もしくはケースコントロール分析研究

Evidence Level2-3 :非実験研究(観察研究など)

Evidence Level 3 : 専門家による報告や意見、権威者の経験


またエビデンスの推奨度も明確にされており、推奨度(リコメンデーション)を決める際には下記の要素があるとされています。


エビデンスレベル,コスト,臨床医の経験&能力,地域性,医療設備の整備状況,保険適用の有無,患者の価値観&嗜好

evidence_level.jpg