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ダイレクトボンディングとマイクロスコープ治療|精密治療の課題と注意点2014.09.03

卒後間もなくUCLA Extensionの審美治療コースで臨床の基礎を習得し、その後はさまざまな審美治療を提供してきました。最近は歯に優しい治療として、ダイレクトボンディング法を行う機会が増えています。

このダイレクトボンディング法にマイクロスコープを導入したことで、より精密な処置が可能となりました。

マイクロスコープ導入で変化したこと

マイクロスコープによる拡大視野下での治療では、歯を盛り上げる工程は繊細になるため作業時間が増えます。その一方、形態修正や研磨(艶出し)は短時間で行えるため、全体の治療時間は40分前後で従来と大きく変わりません。

しかし倍率を上げるほど精密作業が続くため、術者にとっては眼精疲労が蓄積しやすく、多くの症例を一日にこなすことは難しいという側面があります。

この点がマイクロスコープ治療の欠点の一つと言えるでしょう。

今後は、効率よく精度を維持できる方法を引き続き検討していく予定です。

今回の症例:ダイレクトボンディングの再治療

本日治療した患者さんは30歳女性です。他院でダイレクトボンディング法による治療を受けられましたが、わずか1年で欠けてしまったとのことでした。

ダイレクトボンディング破損例の治療前写真

接着剤選びの重要性

ダイレクトボンディング法では、歯に強固に接着する特殊な接着剤が不可欠です。しかし、このような高性能接着剤は保険適用が認められていないため、現在の保険治療では使用できません。

また、接着剤塗布時に空気が混入すると、術後の痛みやレジン剥離の原因となるため、拡大視野下での丁寧な確認作業が必要です。

接着操作を確認しているマイクロスコープ画像

マイクロスコープ下での形成・仕上げ

マイクロスコープ視野下で精密に歯の形態を作り上げていきます。

ダイレクトボンディング治療中のマイクロスコープ画像

最後に8倍に拡大して仕上がりを確認します。

治療後の形態を8倍で確認している画像

自然な歯の形に見える仕上がりになりました。

治療をご検討の方へ

ダイレクトボンディング法は、高性能材料の使用と確保された治療時間が必要なため、自費診療(5万5千円〜7万円:税別)のご費用負担となります。

ご来院の際は、ご自身の状態やご予算についてあらかじめご検討いただくと、より適した治療をご案内できます。

目黒区・世田谷区・大田区、東横線・大井町線・田園都市線沿線で銀歯や見た目でお悩みの方は、自由が丘駅から徒歩3分の田川歯科へお気軽にご相談ください。

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