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高齢者へのインプラント治療を考える。

2011.03.03 |

介護が必要になったときや身体機能が衰退した場合には、これまで機能してきたインプラントが機能し続けると言う保障はどこにもありません。


歯周病専門医がインプラント治療をする際には患者さんの健康状態やライフスタイルも考慮しております。


2010年11月の歯界展望の中に「インプラント の核心にせまるために」と言う特別記事が掲載されていました。

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インプラント 治療は、近年加速度的に普及しているものの、治療のガイドラインはおろか、サイエンスさえも未だ確立していない。

歯科医学基礎系の専門家を含んだ歯科 インプラントを研究する専門家たちによって、近年明らかになってきた 歯科 インプラントが抱える課題を議論する内容の記事でした。

その中の指摘に標題の「高齢期におけるインプラントの存在」を危惧する記載があったので、以下に抜粋します。



咀嚼回復のためにインプラントが選択肢にあげられているが、日本は高齢化社会を迎えるにあたって、高齢者にとって本当にインプラント治療が適応症と言えるのだろうか?本当にQOL向上に貢献しているのか否かはわかっていないことが多すぎる・・・インプラントが長期に機能した際に、当然ながら治療を受けた患者自身の加齢や様々な全身的な基礎疾患の増大も予想される(事故、基礎疾病、免疫状態など)つまりは、全身および口腔内の環境が大きく変化することが予想される。

時には若くしても寝たきりになることも少なくない。そのようなインプラント 治療後の長いライフステージにおいて、インプラント (インプラント本体、インプラント支台、インプラントに被せた補綴物)が生体内とのバランスを維持できる環境にあるかどうか?、患者と医療者サイドの認識の差、さらには法体系を含めた医療制度に対する日本の現状を考えると、様々な不安がよぎる。

つまり健常なときにはインプラント 治療を受けた患者は、日々のブラッシングでインプラント 周囲の清潔を保つことによって、セルフケアが可能であるし、定期的な歯科医院でのメインテナンスを受けることによって、インプラントに起こる異常をチェックすることが可能になるかもしれない。

ところが要介護者や身体機能が衰退した場合には、これまで機能してきたインプラントが機能し続けると言う保障はどこにも無い。またそのような環境下ではインプラントそのものがバクテリアの温床となり、誤嚥性肺炎を引き起こすことも想像できる。ましてや、寝たきり患者のインプラント除去治療など、現実的ではない。

よって我々はインプラント 治療を施す前に、インプラント 治療を希望される患者さん個々のライフステージの見極めとインプラント治療の正当性、診査診断からメインテナンス期、そして衰退期それぞれでの対応策までを考慮しなければ、患者さんのQOLの向上に貢献したとは言えないのではないのであろうか?」

医療者、患者の双方ともに、目先の利益にヤッキになって安易な流れになっているような感もある昨今のインプラント 治療。

今一度マクロな観点での検証が治療前に求められるのでは?

と考えさせられる記事でした。

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